特別養護老人ホームやデイサービスなどの介護施設で、ケアマネジャーとはまた違った立場で高齢者やその家族と介護サービスの仲介を行うのが生活相談員の役割です。そのため、生活相談員として仕事をするためには、介護施設に関する知識や経験だけではなく、介護サービス全般に関する知識も必要になります。

そこで、ここでは、生活相談員となるためには、どのような資格や経験が必要になってくるのかについてお話します。その前に、生活相談員は役職であり、資格ではないということは注意が必要です。ですから、生活相談員となるための資格試験はありません。あくまで、施設側が役職として任命する形で就任するかたちになります。そのため、生活相談員の求人に応募し採用されれば、生活相談員として働くことができます。ただし、施設によっては別の仕事を兼任するケースも多いといわれています

また、誰でも生活相談員として仕事ができるのかというとそうではなく、それぞれの都道府県によって生活相談員として働くための条件が設定されています。一般的には、社会福祉士や精神保健福祉士、社会福祉主事任用資格のいずれかを有していることが多いようです。ちなみに、社会福祉士と精神保健福祉士は国家試験であるため、福祉系の4年生大学で所定の課程を修了しているか、現場で働きながら資格取得をしていることがポイントになります。また、社会福祉に関する高いレベルの知識が求められるので、初心者では務まらないのが特徴です。